【おすすめ本】わかりやすく解説された「安全保障入門」で大枠をつかめっ!

軍事・安全保障
悩んでる人
悩んでる人

安全保障関連の本って、いっぱいあるけど、どれも難しそう・・・

わからない人
わからない人

いったい、なにから読めばいいんだ!?

安全保障関連の本はたくさんありますが、どれもちょっと難しそうですよね(^^;)

これとか・・・
安全保障のポイントがよくわかる本 「安全」と「脅威」のメカニズム [ 防衛大学校安全保障学研究会 ]

これとか・・・
新訂第5版 安全保障学入門 [ 防衛大学校安全保障学研究会 ]

どれもいい本ですが、全くの初心者が手に取るには、少し敷居が高いかもしれません(^^;)

今回は、初心者でも手に取りやすく、基礎もしっかり学べる「安全保障入門」をご紹介します。 

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島ゾーリ
島ゾーリ

初心者が大枠をつかむのに最適な一冊だ!これを読んでから、羽ばたいていける!

【内容】「安全保障入門」を読んでわかること

「安全保障入門」を読むと下記のことが分かります。

・安全保障、戦争、平和という視点から安全保障の基礎的な事項を確認
・安全保障にかかわる世界の諸問題について
日本の安全保障の問題

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

安全保障に関する議論について、バイアスを除去し、自分で考えるために必要な基礎的な情報に焦点をあてています(「安全保障入門」9ページ)

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

本書が貴方なりの安全保障観を築くのにお役たち出来れば、これに勝る喜びはありません。 (「安全保障入門」11ページ)

島ゾーリ
島ゾーリ

新書という手に取りやすい形で、なおかつ入門書として書かれた本はこれが唯一だ。
はじめての一冊として、ぜひ手に取ってもらいたい(^^)

【著者】「安全保障入門」を書いた石動竜仁とは!?

  • いするぎ たつひと と読む。
  • 軍事ライター、ブロガー。
  • 1983年、ニューヨーク生まれ。
  • 大学卒業後、IT系企業に勤めるかたわら、2008年に「dragoner」名義で軍事関連ブログを開設する。
  • 2013年から本格的にライターとしての活動を開始。
  • 現在は、個人ブログ「dragoner.ねっと」だけでなく、「Yahoo!ニュース個人」や「ジセダイ総研」などにも、軍事問題の時事解説を中心に寄稿している。
  • 「安全保障入門」が初の単著となる。
  • doragoner名義でツイッターでも情報発信中。
島ゾーリ
島ゾーリ

インターネットの軍事界隈で知らぬ者はいない人だ。
そんな人が出した初めての単著が「安全保障入門」!

 

【概要】「安全保障入門」で基礎と世界と日本の大枠をつかめっ!

目次の内容に沿って、各章で話されている内容を紹介しています。

島ゾーリ
島ゾーリ

全体像を把握できるようにしたよ。予習、復習にどうぞ

はじめに

・安全保障は学問領域としては、かなり広範囲に及ぶもの。
専門的な知識を持つ人と、一般的に流れている情報の間に大きなずれがある。
安全保障は酸素のようなもの
・不安定化する世界情勢のなか、知識・教養としての安全保障を身につける必要がある
・バイアスを除去し、自分で考えるために必要な基礎的な情報に焦点を当てている
・あなたなりの安全保障観を築くのに役立ててほしい。

島ゾーリ
島ゾーリ

著者が言うように「知識・教養としての安全保障」の必要性が高まっている
「安全保障入門」を読めば、著者の言うように「自分で考えるために必要な基礎的な知識」が身についているはずだよ(^^)

第1章 安全保障の論理

伝統的安全保障             
第一次大戦後に注目された安全保障概念
 第一次大戦後に広まった概念、広まった経緯、
 軍事的側面と非軍事的側面

国際連盟と国際連合 →歴史と概要

冷戦下の核抑止政策
 相互確証破壊とは、その問題点

間違われやすい安全保障のことば     
集団的自衛権と集団安全保障の違い
 違い、国連憲章に明記された経緯

安全保障と国防

拡張される安全保障概念         
 国際情勢の変化により、何から何を守るのか、対象が変わっていくことがある
統合安全保障ー非軍事的要素へのアプローチー
 1980年代の日本で提唱された概念、注目点、提唱されるようになった背景

人間の安全保障ー人間中心の安全保障論ー
 注目されるようになった背景、冷戦の終結による影響、
 基本概念、

 4つの特徴(世界共通の問題、相互依存の関係、早期予防、人間中心
 2つの要素(恐怖からの自由、欠乏からの自由)
 驚異の7分類(経済、食料、健康、環境、個人、地域社会、政治)
 アクターの変化、地球規模の問題へ

外交政策としての「人間の安全保障」
 発展に大きくかかわった日本
 国によって、重点を置くところが違う

食料の安全保障
 近年、単体で取り上げられることが多くなっている。
 注目が集まった背景
 →自然環境の変化、新型伝染病、食料価格の変動、そもそも生命に直結した課題など
 国際食糧農業機関による定義
 国内問題としての、国際問題としての食料安全保障
 食料安全保障への批判

エネルギー安全保障
 近年注目されるようになった
 背景(新興国のエネルギー需要増大、価格の高騰、資源ナショナリズム)
 資源エネルギー庁の取り組み
 国内問題としての、国際問題としてのエネルギー安全保障(食料の安全保障と同じ構図)
 日本一国での安全確保は不可能に近い

島ゾーリ
島ゾーリ

最近は「経済安全保障」なんて言葉もよく聞くね。

地政学ー怪しまれる論理ー         
 地政学とは、

マッキンダーの地政学
 ・地政学の開祖
 ・マッキンダーの理論と構図について
  (ハートランド、インナークレセント、シーパワー、)
 ・東欧が重要になってくる理由
 ・名言

 「東欧を支配するものはハートランドを制し、
  ハートランドを支配するものは世界島を制し、
  世界島を支配するものは世界を制する」

ハウスホーファーの地政学とその影響
 地政学に民族的要素を反映させる試み
 ナチスドイツ、ヒットラー、日本との関係

島ゾーリ
島ゾーリ

地政学は、現在でも強い説得力を持っている一方で「えせ科学」という
批判もある。
濫用されがちなワードだから、ここで基本と歴史を抑えておこう(^^)

第2章 戦争の論理

戦争とはなにか?          
クラウゼヴィッツの名言
「戦争とは他の手段をもって遂行される政治の継続である」
 →政治の、軍事に対する優位性を主張。
  政治が戦争と軍人を一貫してコントロールすることの重要性を指摘

法律上の戦争、事実上の戦争
 国際法時の戦争:当事者双方が戦争の意思表示をしている。
 事実上の戦争 :交戦状態にあっても、戦争の意思表示をしていない。

 日中戦争
 →事実上の戦争の具体例、なぜ戦争の意思表示をしなかったのか

 「事実上の戦争」が増えた理由、国際人道法の適用を受けるのか?

紛争とはなにか?
 統一された定義はない。形態は多様。

軍事組織             
 主体は何かに焦点を当てる

傭兵の軍隊
 マキャヴェッリによる批判、傭兵の性格、野盗化、

 1444年、フランスでの国家への組み入れと解体について

国民の軍隊
近代的な意味での国民軍は、フランス革命を契機に誕生
・フランスでの国民軍の組織化について(人口増加、徴兵制、メリット) 
・ナポレオンによる国民軍の活用。
  →工業・技術の発達による銃の大量生産の影響。

・日本での徴兵制について

冷戦以後の軍隊
・ヨーロッパを中心に志願制・常備軍への移行が進む。
・アジア中南米での動向について。
・スイス→国家理念・伝統として徴兵制を敷いている。

島ゾーリ
島ゾーリ

スイスの徴兵制って、国家理念とか伝統でやってんのかいっ(◎_◎;)
と、個人的に凄く驚いた。笑

民間軍事会社
・冷戦終結後に活発になった。
・活発になった理由(予算削減、先進国の世論)
・業務はさまざま。
・イラクやアフガニスタンでの米軍の活動が縮小された後は、対テロ業務に注力。
・国際人道法を順守させる動きについて

戦略と戦術          
・戦争理論における両者の区分
・クラウゼヴィッツによる定義

「作戦術」戦略と戦術のあいだ
・戦前のソ連で生まれた。
・「作戦術」が生まれた経緯、「作戦術」とは?
傑作ファンタジー小説が書きたい!で例える。

西側での作戦術の普及
・ベトナム戦争での反省→戦闘に勝利したのに、戦争に負けた。
・アメリカ軍で「作戦術」が取り入れられていく様子。
・アメリカ軍における「作戦術」とは。
・湾岸戦争で真価を発揮。

島ゾーリ
島ゾーリ

戦争における「作戦」って、結構あたらしい考えだったんだね。
「傑作ファンタジー小説を書きたい!」での例えはわかりやすかった(^^)

文民統制              
・定義
・文民統制に反した事例

シュリーフェン・プランとは          

「好戦的な文民」という問題
・前提条件にある問題点について
・「好戦的な文民」の具体例

島ゾーリ
島ゾーリ

日本では過去の戦争での経験から、軍部の暴走を警戒しがちだけど、
文民の方が好戦的」っていう例も多いんだね。

大量破壊兵器           
 大量破壊兵器とは、

化学兵器
・化学兵器とは、特徴、歴史(第一次大戦、日本でのテロ事件)
・化学兵器禁止条約について。
 →2015年現在で192か国が締結。

生物兵器
・生物兵器とは、使用例、特徴。
・生物兵器禁止条約について。
 →2015年3月現在、173の国・地域が締結。

放射性物質
 ダーティーボムとは

核兵器
・戦略核と戦術核について。
・ミサイル開発とセットであることについて。
・テロとの関係

なぜ核兵器を求めるのか
・世界各国の保有状況(インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエル、南アフリカ)
保有のメリット
国家が核兵器の保有を目指す理由
 →アメリカなど大国との対立

爆発物
・インターネットによる知識の普及と大規模化。
・イラク戦争での「即席爆発装置(IED)」について

ミサイル防衛          

・核抑止への影響。
・誤解されがちなこと。

ミサイル防衛のはじまり
・1950年代から始まった弾道弾迎撃ミサイル(ABM)の研究について。
・ABM条約について。

戦略防衛思想(SDI)
・1983年 アメリカのレーガン大統領が発表。
・早期警戒衛星、レーザー衛星、地上発射型弾道弾迎撃ミサイルの開発。
・アメリカの拡大解釈。
・中止となった背景。

GPALSからTMDへ
・「限定的攻撃に多雨するグローバル防衛」(GPALS)構想
・1991年1月、ジョージ・ブッシュ大統領による発表。
・特徴、背景(湾岸戦争でのスカッドミサイル攻撃、敵対的国家のミサイル開発)
・クリントン大統領に受け継がれてからの流れ。

NMDの復活とアメリカのAMD条約脱退
・アメリカのAMD条約脱退の背景。
 →議会、北朝鮮
・ NMDとTMDに分かれていた計画がミサイル防衛(MD)に統合。

新しい戦争の時代         
新しい戦争
・冷戦終結後の戦争の形態についての議論。
 →クレフェルト氏、メアリー・カルドー、 田中明彦氏の説。
・反対意見。

現代の軍隊は「新しい戦争」を戦えるか?
・高性能兵器は必要なのか問題
・いや、まだまだ必要だよって事例。

島ゾーリ
島ゾーリ

アメリカのアフガン撤退、対中国シフトによって、
高性能兵器の必要性はまだまだなくなりそうにないね。

コラム:核シェアリング
核シェアリングが実現した経緯、現状、米ソの思惑

第3章 平和の論理        

平和とは何か
 時代や主体によって変わる。文化によって言葉の意味も異なる。

島ゾーリ
島ゾーリ

文化によって「平和」の中身が結構変わる・・・!Σ( ̄□ ̄|||)

文化による「平和」の違い          
 国際政治学者の石田雄教授による指摘。
  →宗教・文化による言葉の意味の比較(神意・誠意、繁栄、秩序、心の静穏)

キリスト教における戦争と平和
 教会史家のローランド・ペイトンによるキリスト教の平和観・戦争観の変遷
 →「平和主義」「正戦論」「聖戦論」

平和とはなにか             
「戦争の不在」
 →1960年当時の平和学の立場の定義

個人の価値観によっても変わる可能性
 →ディストピア小説の例

平和の再定義と拡張
・ノルウェーの平和研究者であるヨハン・ガルドゥングによる定義、概念
 →「暴力の不在」
  「消極的平和」「積極的平和」
  「構造的暴力」

・ガルドゥングへの批判

国際人道法
 国際人道法とは、生まれた経緯(アンリ・デュナンの体験と提言)、主な内容

人道に対する罪
・人道に対する罪とは
 →住民に対する広範囲な殺人、殺りく、奴隷化、追放・強制移送、性犯罪など

・国際的に定着するまで
 →ジェノサイド条約、ジュネーブ諸条約、ニュルンベルグ諸原則

・国際刑事裁判所について

人権           
・公益財団法人人権教育啓発推進センターによる定義
国際社会が動く現実的な力になっている。
アメリカは人権を国家の根本においている

人道的介入
・桜美林大学国際学研究科の滝澤美佐子教授による定義。
・行使の要件
・介入までのプロセスも大事。

保護する責任
・2000年「介入と国家主権に関する国際委員会(ICISS)」の設置。
・「保護する責任」というICISSの報告書。
  →基本的要素(予防、対応、再建)。
   武力介入の要件6つ。
・国民の保護にとどまらない影響について

島ゾーリ
島ゾーリ

タリバン政権下のアフガニスタン、香港、中国のウイグル自治区、シリアなど、
人権を軸にした国際問題は少なくない。
日本も
明確に態度を示すことを求められる日が近いかもしれない・・・・

平和活動          

国連平和維持活動
 活動内容の変遷→維持から多機能型へ

平和の強制
 平和の強制とは、ソマリアでの事例

ブラヒミ報告
 「公平性」を求めている
  →文民保護のために武力行使の可能性
 

民軍協力
平和活動における民間組織と軍事組織の関係を示す言葉

・民と軍の接近の背景、メリット、思惑の違い
・NGOの協力スタンス3種類(デュナンの系譜、ウィルソン主義、現実主義者)
・課題

第4章 世界の諸問題         

レジームと挑戦国
現在の国際紛争を考えるうえで、キーとなるのは「レジーム」かもしれない。
・「レジーム」とは?
・後追いで発展を遂げつつある新興国には、最初から不利な枠組みであることもある。
・レジームへの挑戦事例(戦前の日本、ドイツ、冷戦中のソ連など)

レジームへの挑戦者
・最近の事例としての「過激派組織IS」
・ISの活動の背景「サイクス・ピコ協定」

中国              

島ゾーリ
島ゾーリ

中国に関することがギュッとまとめられているよ。
基礎的な情報はこの項でバッチリや!

いびつな挑戦者
・中国の発展とレジームから受ける利益、不利益。
・不利益な事例としての「国連海洋法条約」と南沙諸島への進出

南シナ海に伸びる中国の長い舌「九段線」
・中国が主張する「九段線」とは?
 →1930年ごろからの主張、戦略的な曖昧な態度
なぜ中国は南シナ海にこだわるのか?
 →核戦略、エネルギー資源

第一、第二列島線
・列島線とは?
1988年、劉華清上将軍が示した中国海軍建設の長期発展計画について

接近阻止・領域拒否(A2/AD
・中国が取っているとされる戦略
・防衛白書からの定義
 A2:主に長距離能力により、敵対者がある作戦領域に入ることを阻止するための能力
 AD:より短距離の能力により、作戦領域内での敵対者の行動の自由を制限するための能力

・A2、ADそれぞれで使用される兵器について。

国外に向けたビジョン
国際法と国際世論を意識した行動について
 →「中国の平和的発展」「和諧社会」

能ある鷹は爪を隠すー韜光養晦―
・「韜光養晦(とうこうようかい)」とは?
・ 四不と両超とは?
・中国国内でみられる 韜光養晦不要論

着実に固めつつある国際社会への貢献
「責任ある大国」として、国連平和維持活動(PKO)で多数の要員・資金を拠出している。
行動面で国際社会への貢献の実績を積み重ねている。

秩序を乱すのはだれか?
・中国が対外的に使う「戦後国際秩序の維持」とは。

ロシア            

聖ワシリイ大聖堂(ロシア)

クリミア編入
・ロシアによるクリミア編入の衝撃について
・「西側」のダブル・スタンダードについて

ハイブリッド戦略
・「ハイブリッド戦略」の一般的理解。
 →軍事的・非軍事的手段の混交
・ロシア側の視点。
・「ハイブリッド戦略」への批判。
・戦争によらない領土の簒奪の例
 →1900年アメリカのハワイ併合、1910年日本の挑戦併合など

NATOの東方拡大
 NATO加盟国とその軍事拠点が、自国の国境と隣接することを極度に警戒している。

島ゾーリ
島ゾーリ

デマ情報やフェイクニュースには、ロシア発と思われるものも多い。
ロシアの考え方や手法は是非覚えておきたいところだ。

         
「テロとの戦い」とは、テロの由来、テロとは、近年の傾向、ホームグロウンテロリスト

テロの非対称性
コストの非対称性について
 →仕掛ける側は安価だけど、受ける側の被害や予防費用ははるかに高額になる。
・非対称性のデータ、例

破綻国家をどうするか
・紛争地域や破綻国家
 →テロの温床となる、という懸念。
国際社会の介入と、それへの批判。

テロに勝てるのか
・テロに勝てないという主張。
・データでみるテロ組織(宗教的、非宗教的)の最後。
・警察活動によるテロ組織の壊滅も注目!

技術          

民軍の垣根があいまいになりつつある技術
・商用オフザシェルフとは。
・問題ある国家やテロリストに流れる可能性。

民間で利用される軍事技術
民間が軍事技術を利用している例としての「GPS」
 →カーナビ、スマートフォン、地上波デジタル放送

サイバー攻撃
・新たな問題としてのサイバー紛争。
・事例と明らかにされた問題点。

サイバー空間における安全保障
・重要視されてきている。
厄介な特徴(平時でも、攻撃者の特定、意図の照明、交戦法規)
・サイバー攻撃に対して武力を用いた反撃ができるのか?
・サイバー空間における国家主権の考え方の違い。

ドローン(無人機)
・軍用ドローンの用途の拡大(情報収集から攻撃・戦闘まで)
・メリット、デメリット。
・テロ組織による使用という懸念。

囲われる先端技術
技術の保有国が技術情報を他国に明かさない傾向が強まっている。

 →F-35の事例
先端技術は優位性の源泉としてますます貴重な存在となる。

島ゾーリ
島ゾーリ

GPSやインターネットの他にも、軍用に開発されて民間に浸透した技術や製品は意外に多いよ。
結構おもしろいので、いずれ記事にしたい( ̄ー ̄)ニヤリ

コラム:軍事技術と民間技術
軍事技術も、民間技術のトレンドに影響されることがある。

第5章 日本の安全保障問題          

憲法九条          
「戦争の放棄」は、自衛戦争を含むすべての戦争を放棄したのか?
・「戦力の不保持」は、自衛のための戦力も含まれるのか?
・ 3つの学説

島ゾーリ
島ゾーリ

日本政府は
「自衛のための必要最小限度の実力の保持は認められる」という姿勢だ。
自衛隊と法の関係については「ここまでできる自衛隊」って本がおすすめ。
この記事の後半で、おすすめしているよっ!

非武装中立の論理        
政府見解
 →国家固有の自衛権がある

2015年の憲法解釈の変更
 →集団的自衛権も認められる。

・非武装中立の論争

 →かつて真剣に取り沙汰されていたことがあった。

文民統制と文官統制       
・文民とは →職業軍人ではない者
・かつてあった「文官統制」と呼ばれる状態とは。
 →定義、制度、背景、現在の状態。

自衛隊の海外派遣        

ペルシャ湾掃海艇派遣
湾岸戦争での日本のトラウマ
 →人の貢献が必要だという声が高まった。

PKO派遣
・PKO法による、参加するにあたっての、満たすべき5原則
・実績
・南スーダンでの弾薬の提供について

自衛隊だけでない派遣活動
・様々な機関や民間から人員が派遣されている。
・警察官、外務省職員、

人道的な国際救援活動
・国連PKOとは別に日本が自主的な判断で派遣する人道的な国際救難活動
・いわゆる「駆け付け警護」の議論

各種特別措置法に基づく活動
期限付きの特別措置法による派遣活動
 →インド洋における給油活動、航空自衛隊による輸送活動、イラク人道復興支援

国家安全保障会議の設立        
2013年、国家安全保障会議(NSCあるいはJNSC)が設置された。
 →アメリカの国家安全保障会議(NSC)を手本としている。

国防会議
・NSCの前身の前身。
・設立の経緯。
 →野党改進党の提唱、もくろみ、実際の活動

安全保障会議
・1970-80年代にかけて、国防にとどまらない安全保障上の緊急事態が相次ぎ、
 安全保障への関心が高まった。
 →ベレンコ中尉亡命事件、ダッカ事件、大韓航空機墜落事件。
・1986年、国防会議が安全保障会議へと改編された。
・所掌範囲について。
・開催された事例(湾岸戦争、アメリカ同時多発テロ、イラク戦争)

国家安全保障会議
・阿部首相が設立に熱心だった。
2013年12月、国家安全保障会議設立。
所掌範囲について。
 →取り上げる事項を厳格に定義しないことで硬直化を防ぐ。

・存立機器事態とは、重要影響事態とは。
・国家安全保障局とは。

情報機関           

・日本でも対外情報機関、インテリジェンス期間を創設すべきだという意見が強くなっている。
情報機関は、政策決定の助けとなる情報を提供し、テロの抑止などに繋がると考えられる。
・収集対象の種類、どこに属するか、機関員の構成によって、そしきの性格は様々

情報機関の種類
ヒューミント(HUMINT)
 →人が集めてくる情報のこと。合法から非合法まで。一般的なスパイのイメージ

オシント(OSINT)
 →公式発表や報道、民間研究などの公開情報を収集・分析する情報活動
  情報機関が得ている情報の九割以上はオシントによるものだという証言が多数。

シギント(SIGINT)
 →通信の傍受や暗号解読など通信に関する情報活動。

イミント(IMINT)
 →画像から情報を得る手段。航空写真、偵察衛星、ドローンによる撮影。
  衛星を自国で運用している国たち

インテリジェンスコミュニティ
・インテリジェンス・コミュニティとは。
・委員会型(英)、中央組織型(米)
・日本のインテリジェンスコミュニティとその課題。

情報機関創設
・日本でも本格的な情報機関を作るべきという議論が起きている。
 →相次ぐテロや軍事的緊張の高まり。
・多くの先進国で置かれているヒューミント専門の対外情報機関が、日本にはない。
自前のインテリジェンス、情報を持つことは、選択の幅を広げること
・必要な議論。
 →どのような情報が現在足りず、どのような組織が求められ、どれだけの役割を与えるか、

  あるべき形。

島ゾーリ
島ゾーリ

スパイのイメージのせいか、情報機関に関するニュースは、
恐怖や不安を煽るようなものが多い印象だ。
知識を深めて、自分や周りを守っていこう(^^)

武器輸出問題         
武器輸出三原則
・従来の三原則について。
・対象外とされた16の事例

防衛装備移転三原則
・2014年に定められる。
かなり厳しめ
  →例外措置が続いたため、例外を求めない厳格化の方針。
先端装備開発が国際共同開発が主流になったという変化
 →F35の例

島ゾーリ
島ゾーリ

武器輸出の問題は、共同開発だけでなく、国際平和活動にも影響があったんだね。

弾道ミサイル防衛(BMD)        
・日本の弾道ミサイル防衛の現況。
 →イージス、PAC-3、レーダー、アメリカとの協力。
・イスラエルでの実績。
 →アイアンドームによる迎撃。
・ミサイル防衛の実用性向上に伴う国際問題。
 →従来の核抑止の破綻?

島ゾーリ
島ゾーリ

弾道ミサイル防衛に関する報道は、なかなか玉石混交な印象があるよ。
近頃は「極超音速兵器」なんてのもあるし、基礎的な知識は持っておきたい分野の一つだ。

終章 これらかの安全保障をどう考えるか?

F-35Bの運用を目指す「いずも」
出典:海上自衛隊ホームページ

安全保障関連法制         
・改正、新設された法律一覧。
・存立機器事態について。
 →武力行使の三要件
・政府の説明の不備。

・重要影響事態について。
国民的コンセンサスの不在

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

しかしながら、安全保障が健全に機能しなければ、国民は平穏な日常生活を送ることも難しくなるのです(「安全保障入門」261ページ)

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

「安全保障は酸素のようなものである。失ってみたときに、はじめてその意味がわかる」という言葉のように、安全保障を日常生活に繋がる問題、国民の問題として、広く議論できるようにすることが重要であると考えます
(「安全保障入門」261ページ)

島ゾーリ
島ゾーリ

国民的な議論の必要性が高まっているよ。
冷静に議論に向き合うためにも安全保障の知識が必要。

日米防衛協力の指針(新ガイドライン)     

・日本の安全保障の状況について。
・在日米軍のメリット・デメリット。
・アメリカ側のメリット・デメリット
・ガイドラインとは。
 →制定の経緯、メリット・デメリット

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

今後の日本の安全保障のいちばんの課題は、国民的なコンセンサスを形成して、広く合意を得られた安全保障政策を確立することにあると考えます。
本書が少しでも安全保障への理解と興味に繋がり、国民的なコンセンサスの確立に役立つことができたなら、これに勝る喜びはありません。

(「安全保障入門」265ページ)

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【活用】「安全保障入門」の弱点と、それを補って余りあるアレ・・・

初めの一冊として自信をもっておすすめできる「安全保障入門」ですが、

じつはある弱点が・・・

それは・・・

基礎的なことを全般的に扱っているがゆえに、一つ一つの内容が少し物足りない!
( ̄▽ ̄;)

「ここオモシロいっ!」って思ったところが、すぐ終わっちゃう( ̄▽ ̄;)

著者である石動さんも、その点は気になっていたようです

石動さん<br>(イメージ)
石動さん
(イメージ)

いささかまとまりに欠ける部分もあるのですが、それは今の安全保障をめぐる言説がバラバラであることの表出である、とネガティブながらも前向きに捉えています。
「安全保障入門」268ページより

ただ、

・手に取りやすい「新書」というかたちのため、ページ数に制限が出ること。
・著者の言うように「安全保障というものが、学問としてかなり広範に及ぶもの」であること

ということから、本書のこの弱点は、避けては通れないものかとも思います(^^;)

だけど、安心してくださいっ!









急に誰?

「安全保障入門」では、弱点を補うべく、ある工夫がされています。

それが・・・ 

巻末のブックガイド、おすすめサイト、充実した参考文献たち!

チラッと見せちゃう・・・・

凄くないですか?

ブックガイド7冊、 おすすめサイト2つ、参考文献(84件)と充実した内容。
参考文献に至っては、章ごとに分けて紹介してあるので、自分が興味を持った分野を深く学ぶことが出来ます!

「ちょっと物足りないな」と思ったら、巻末の参考文献から気になった本を読んじゃいましょう。
(^^)

島ゾーリ
島ゾーリ

「安全保障入門」のレビューで、参考文献に言及しているのは不思議とみたことがない。
メッチャ良いのに・・・。

島ゾーリは参考文献の充実ぶりを推していくぞっ!

著者が言うように、自分なりの安全保障観を築いていこう(^^)

独断と偏見で選ぶ!「安全保障入門」からのおすすめ5選!

選べない人
選べない人

参考文献が多くて、逆に選びきれないよ~。

って人に向けて、島ゾーリの独断と偏見で5冊おすすめします!( ̄ー ̄)ニヤリ

↓著者が特におすすめしている。

↓ブックガイドより。新書なので値段とページ数がお手頃


↓戦争論は押さえておきたいが、いかんせん難解( ̄▽ ̄;)
 とりあえずお手軽に見ときたいですよね。

↓文民統制について、ちょっとお高め。

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↓インテリジェンスの基礎も押さえておきたい。
 インテリジェンス関係の参考文献のなかでは、内容も値段も親しみやすい。

島ゾーリ
島ゾーリ

充実した参考文献たち・・・活用しない手はないぜっ!

【おわりに】「安全保障入門」は母港みたいな一冊やで・・・

安全保障の基礎と世界と日本の諸問題がわかる「安全保障入門」、

初心者初めの一冊として、これ以上のものはないと思います。

安全保障にちょっと興味がある友達へのプレゼントとしても是非(^^)笑

「安全保障入門」を読んだ後は、きっとニュースの見方が変わっていることでしょう。

読んだ後でも、気になったことがあれば読み返して、参考文献からさらに深く学べる。

母港のような一冊。手元に置いておきたいですね。

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【補完】「安全保障入門」と合わせて読みたい本、記事

自衛隊と法の関係について詳しく解説!
戦争の法的側面、武力行使の定義、サイバー攻撃でなぜ主体が問題となるのか?など「安全保障入門」を補完する部分が多く、ぜひ読んでもらいたい一冊です。


紹介記事も書いてます。
【オススメ】違憲?重要影響事態?「ここまで出来る自衛隊」でもう迷わない!

↓ユーモアを交えた軽快な会話形式だから、初めの一冊としてもおすすめ。
 「安全保障入門」でも少し重そうなら、こちらをおすすめします。

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紹介記事も書いてます。
【オススメ】何もわからない初心者は「新軍事学入門」でバイブスをあげろっ!

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