ナントカ事態、ってどんなのがあったかしら?
専守防衛なのに敵基地攻撃能力は持てるの?
そもそも自衛隊は違憲にはならないの?
「ここまでできる自衛隊」を読めば、もう迷いませんよ!(^^)
専守防衛、重要影響事態、敵基地攻撃能力などなど・・・
ニュースや記事で耳にはするけど「実際の中身は?」となるとボンヤリしているし、全体像もあやふやですよね( ̄▽ ̄;)
自衛隊と法律の関係ってどうなっているんだろう・・・
専門用語が多すぎて、それぞれの意味と関係性がわかんない・・・
そんな悩みを一挙解決!法の側面から自衛隊を徹底解説!
「ここまでできる自衛隊」を紹介します(^^)
【概要】「ここまでできる自衛隊」でわかること
「ここまでできる自衛隊」では、主に国際法、日本国憲法、自衛隊法などの法的な観点から自衛隊を解説しており、以下のことがわかります。
- 憲法との関係、専守防衛、敵基地攻撃能力などの政府見解、学説。
- 自衛隊の組織のこと、任務の性質と種類。
- 武力攻撃、重要影響、周辺事態、グレーゾーンなどいろんな事態について。
- 「武力の行使」と「武器の使用」の定義、違い、なぜ区別が重要か。
- 災害派遣、警戒監視活動、漁民の離島上陸など具体的事例をみながら、それに関係する法律と今の自衛隊にできること。
- 自衛隊のこれから、アメリカやほかの国との関係についてのこれからのこと。
学校の授業やニュースでなんとなく聞いたことある言葉がたくさん出てくる!
身近なことに例えて、やさしい言葉とで説明してくれてるから、読みやすいぞ!(^^)
【著者】「ここまでできる自衛隊」を書いた「稲葉 義泰」とは?
- いなば よしひろ、と読む。
- 国際法・防衛法政研究者、軍事ライター。
- 専修大学在学中の2017年から軍事ライターとしての活動を始める。
- 現在は同大学院に進学し、主に国際法や自衛隊法などを研究中。
- 研究の一方で『軍事研究』や『丸』等の軍事専門誌、 大手Webニュースサイト「乗りものニュース」 にて、自衛隊の活動に関する法的側面からの記事を多数寄稿している。
- 2019年からはフランスを拠点とする海外の大手軍事ニュース媒体「Naval News」に日本人として初めて(!)執筆中。
- Twitterでは「因幡のよっちゃん」の名前で活動中。
実はまだ20代の若者!。しかし、その実力と実績は確か( ̄ー ̄)
年齢については詐称疑惑が多数あり・・・(笑)
【内容】「ここまでできる自衛隊」で体系的に学べる!
各章の見出しと、そこで説明されている内容、用語を記載しています。
「ここまでできる自衛隊」全体を把握できると思うよ(^^)
予習にも復習にもどうぞ(^^)
第1章 全ては「法」で定められている
1-1国際法が禁じている「武力の行使」って何?
内容
・国際法で武力行使を違法化するまでの歴史的流れ
・国際法上の戦争、武力による威嚇又は武力の行使
・武力行使違法化の例外
→自衛権の行使の要件
国際法上の戦争、武力の行使、自衛権の行使の要件はこのあとも似たような内容が出てくるから、よく読み返すことになるよ!
付箋とか貼っとこ(^^)♪
1-2「自衛隊は憲法違反」って、どういうことなの?
内容
・国権の発動たる戦争、武力による威嚇又は武力の行使、陸海空軍その他の戦力
・警察力との違い、交戦権
・憲法第九条と自衛権の関係
・自衛権の中身、必要最小限度とは、
・武力行使の新三要件
国権の発動たる戦争、武力による威嚇~、武力行使の新三要件など前項で出た内容と重なるものが早速さっそく出てきたね。
陸海空軍その他の戦力、警察力との違い、自衛権の中身も今後よく出てくるよ(^^)
第2章 そもそも自衛隊って何?
2-1 日本の安全はどうやって守られているの?
内容
→日本周辺の状況、日米同盟、抑止力
外交交渉も大事だけど、同じように抑止力も重要なのが現実( ̄▽ ̄;)
2-2 自衛隊ってどんな組織なの?
内容
・防衛省、自衛隊の全体像、組織図
・陸海空それぞれの組織、統合幕僚長
改めて組織図を眺めると、防衛省と自衛隊はひとつの組織なんだなぁ。
なんか新鮮でした。
2-3自衛隊の任務って何なの?
内容
・主たる任務
→日本自体の防衛、密接な関係にある他国の防衛など
・従たる任務
→治安出動、海上警備行動、災害派遣、国連平和維持活動など
・付随的業務
→国賓輸送など
自衛隊の主たる任務はあくまでも「わが国の防衛」
ほかの任務はどういう根拠や行われているのか、主たる任務とはどういう関係なのかがわかるよ。
まちのパン屋さんでの例えがわかりやすい!
2-4「専守防衛」ってどういう意味なの?
内容
専守防衛の定義、敵基地攻撃能力との関係と変遷
「定義や内容を理解してないな?」っていう記事や発言をテレビやネットでよく見かけるぞ。
ここを読んでおけばもう安心だ(^^)
2-5「○○事態」って何?
内容
武力攻撃事態等、存立危機事態、武力行使に至るまで、
重要影響事態、グレーゾーン事態
「定義や内容を理解してないな?」っていう記事や発言をテレビやネットでよく見かけるぞ(2回目)
ここを読んでおけばもう安心だ(^^)
危険が迫っているのが日本なのか同盟国なのか、自衛隊は武力行使できるのか?がポイントかな。
2-6「武力の行使」と「武器の使用」は何が違うの?
内容
「武力の行使」と「武器の使用」の定義、違い、区別の意味
「定義や内容を理解してないな?」っていう記事や発言をテレビやネットでよく見かけるぞ(3回目)
ややこしいけど、区別はとても大事なんだ(>_<)
第3章でみる具体的な事例の中でも重要になってくるので、何度も読み返すことになるよ(^^)
第3章 自衛隊に何ができるの?
14の具体的事例をあげて、関係する法律と自衛隊に出来ることを解説!
内容
警戒監視活動、海賊対処行動、災害派遣、領空侵犯、外国潜水艦が領海内を潜没航行、
弾道ミサイルへの対処、離島に武装漁民が上陸、アメリカ軍艦艇が攻撃を受けた、
南西諸島に中国軍が侵攻、日本で戦いが起きたら、日本周辺で武力紛争が起きたら、
アメリカ軍が攻撃を受けたら、自衛隊の海外邦人救出、駆け付け警護、
沖縄に住んでいる身としては、他人事じゃない事例ばかりだ( ̄▽ ̄;)
「相手方の行動が武力の行使に当たるのかどうか?」
「自衛隊は武力の行使ができるのか?武器の使用の根拠は何なのか?」
が、ポイントとしてよく出てくる印象があるよ。
第2章も振り返りつつ、読んでいこう。
防空識別圏、無害通航権、武力行使の一体化など、ほかの用語も合わせて解説されているぞ(^^)
第4章 自衛隊はこれからどうなっていくの?
4-1 自衛隊はこれからどうやって日本を守るの?
内容
統合機動防衛力から多次元統合防衛力へ
陸海空の各自衛隊の体制整備について
新領域(宇宙、サイバー、電磁波)、南西諸島の防衛を重視しているんだ。
4-2 自衛隊はアメリカ軍とだけ活動しているの?
内容
「自由で開かれたインド太平洋戦略」とは
英、豪、カナダとの関係について
「自由で開かれたインド太平洋」のために各国と連携を深めているんだね。
【活用】「ここまでできる自衛隊」を片手にアフガン退避を見る!
アメリカ軍が撤退を進める中、攻勢を強めていたタリバンは2021年8月15日にアフガニスタンの全土を掌握したと宣言。大使含め要人、関係者の保護と脱出が、日本のみならず世界的なトピックとなりました。
日本でもいろいろなニュースが出ましたが、これらを「ここまでできる自衛隊」片手に邦人のアフガニスタン脱出を見てみましょう。
第3章の13「自衛隊は、海外にいる日本人を救出にきてくれるの?」が参考になりそうです。
「ここまでできる自衛隊」を片手に実際の出来事を見てみよう!
在外邦人等保護措置とは?
「ここまでできる自衛隊」では、海外にいる日本人を自衛隊が保護に行ける規定として「在外邦人保護措置」を取り上げ、を以下のように説明しています。
在外邦人等の保護措置は、二〇一五年の平和安保法制によって新設された規定で、簡単に言えば「海外で危険にさらされている日本人及び特定の外国人を自衛隊が保護し、場合によっては国外に退避させる」そちのことです。
ここまでできる自衛隊/秀和システム 291ページ
また、保護を実施するときは、以下3つの要件が満たされている必要があります。
①当該保護措置を実施する現場において、その国の当局が公共の安全と秩序を維持し、国家やそれに準ずる組織の間で発生する戦闘行為が行われていないこと。
②当該保護措置の実施についてその国の同意があること。
③自衛隊の部隊とその国の当局との間で連携がおよび協力が見込まれること。
ここまでできる自衛隊/秀和システム 295ページ
・・・・?
・・・・!?
・・・・( ̄▽ ̄;)
お気づきでしょうか?
事実上政府が崩壊した大混乱のアフガニスタンで要件を満たせるのか!?
自衛隊は保護に行けないのでは?( ̄▽ ̄;)
よっちゃん氏も2021年8月20日に乗り物ニュースに寄稿した記事にて、
「自衛隊の派遣は法的には難しいのではないか?政府はどのように対応するのか注目です」
との見解を示していました。
「在外邦人等輸送」という規定もあるけど、
「現地の治安状態が、輸送を実施する航空機や車両の運行を安全に行うことができる状況にあることが前提」だから、実施は厳しそうだ( ̄▽ ̄;)
日本政府の対応
ところがどっこい、2021年8月23日の日本政府の発表だと・・・
在外邦人の輸送で対応とのこと。
「緊急的措置として人道上の必要性から、仮に明確な同意がとれていないとしても、国際法上、問題なし」との考えのようです。
「政府としては、運用上も国際法上も問題が生じないよう、関係しうる当事者の同意を得るための意思疎通を図っている」のとの発言もあったので、水面下ではいろいろ動いているのでしょうか。
なかなか思い切った対応をしたように感じたよ(^^;)
よっちゃん氏の見解と今後の課題
日本政府の対応に関して、よっちゃん氏が乗り物ニュースの記事で解説してくれました。
今回の派遣については「国際法上の根拠について明確に説明されていない部分があるため、今後の日本政府の説明が待たれる」とのこと。
この記事では、
「今回の派遣における国内法、国際法上の根拠」
「今後の課題」
についても、わかりやすく説明されており、
「ここまでできる自衛隊」には載っていない「在外邦人等の輸送」についても詳しく解説されているので、要チェックです(^^)
いきなり本の内容を飛び越えるような事態だったぜ(^^;)
「在外邦人等保護措置」「在外邦人輸送」については、台湾有事のときも課題になるとされているぞ。
定義、要件、政府見解、今後の課題はチェックしておくと将来安心だ(^^)
【おわりに】一家に一冊!「ここまでできる自衛隊」!
「ここまでできる自衛隊」なかなか盛りだくさんな内容でしたね。
島ゾーリ自身、「ここまでできる自衛隊」を読むまでは、各用語の内容やそれぞれのつながりについては正直かなり曖昧でした(-_-;)
「ここまでできる自衛隊」を読んで、バラバラに理解していた言葉たちがひとつにつながっていったように感じます。
自衛隊関係のニュースがあっても、この本が手元にあれば不安はないですね(^^)
これからもたびたび手に取ることになるでしょう。
一家に一冊! あると安心! 「ここまでできる自衛隊」!
【おまけ】「ここまでできる自衛隊」に続編!?
続編が出るようです(^^)
de minimis thresholdとか、なんだかいきなり難しそう( ̄▽ ̄;)
よっちゃん氏の丁寧な解説に期待です。
そして、続編にとどまらず、さらに・・・・
メルマガを始めるとのこと!
有益なこと間違いなしでしょ!( ̄ー ̄)ニヤリ
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【プロフィール】明け方のミサイル発射で叩き起こされた男がブログを始める
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